2011/02/13
MIWA
2週間前のことが何だか嘘のようだ。
こんなにも穏やかなことにるなんて、あのときは想像も出来なかった。
家族総出の 自宅の屋根の雪おろしは、はじめから計画的なものではなかった。
情けないことだが、雪の処理に関して、祖父母以外は素人(しろうと)だ。
雪と戯れることなら得意な息子らも、除雪作業となれば どの程度使えるか…、
微妙だ。
『私らでやるから、用事があれば出掛けていいよ~。』といい嫁ぶったが
内心、めちゃめちゃ不安…。
長男が剣道の朝稽古を終えて帰ってきてからやればいいじゃん♪
などと、気楽に考えてる夫(あなたが一番わかってないっっっ)を説得し
稽古をお休みさせて、8時半から外に出た。
気がつけば5時間ぶっ通しの作業となっていた。
スコップでもくもくと雪を落とす父親と息子ら。
それを、祖父母と私が(結局、見かねて手伝ってくれた)
ひたすらスノーダンプで掬って 道路を渡った先の用水路に捨てる。
『雪と格闘するある家族』みたいなタイトルでビデオカメラでも
回っているのか……? と思うほど、一心不乱?みんな真剣(必死)な姿で。
車の往来で止む負えず手を止める合い間に チラ見(チラッと見る)するたび、
なんだかとても幸せな気持ちになっていた。
つまらない同じ作業の繰り返し(日常)のなかで、
当たり前すぎて、うっかりするとわすれてしまっている感覚だ。
あぁ、あと50年は雪おろし安泰だ~(三男11歳が61歳になる頃まで)
と思うとさらに 気持ちが楽になった。
ゆらした一枚の板に、ばらばらに動かした幾つかのメトロノームを乗せると
いつの間にか振り子は同じく拍をうつらしい。
あの日、うちの家族も確かにシンクロしたと思う。
またすぐに それぞれが勝手に振り動き出してはいるが、一枚の板に乗っていることに
かわりない。