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2012/04/22

MIWA

2012/04/22 ある日

 その日、久しぶりに早くあがれたから、夕方に約束していたことを
少しだけ早めてもらえるように先方にお願いをしてから、『本が入荷致しました。』と昨日
連絡が来ていたことを思い出したとたん、フフッ…ちょっと嬉しくなった。

約束の時間まであと2時間と少し。
本を取りに行って、そのままドトールとかで読み切れるかもしれない(↑)
たった今、用事を済ませた銀行の駐車場でウキウキした。
アールズ→銀行→書店。 動線的にもロスが無かったんだと思ったら
さらに嬉しくなって(↑↑)、やっぱり神様はいるんだよなぁ~ってしみじみ。
『(あの時の)ご褒美だぁぁぁ…(嬉涙)』すぐにそう思っちゃうタイプ。
時間を有効に使う決意をして、いざ書店へ!!

 考え事をしていると、無意識に駐車チケットや車の鍵を手放してしまうから、
探さないですぐに取り出せるように それぞれをパンツお尻の右ポケットと
上着の右ポケットに収めて、エレベーターに乗ってる間に反芻した。
『よしっ!!(覚えた)』

 扉が開いて、降りて直ぐの雑貨のアウトレットの店を曲がればもう本が見える。
通路側の什器に 値を下げられた生活雑貨たちが窮屈そうな感じに並べられているね。
 台所シンクで使うスライド式のステンレス水切り籠…、『えっ!? 安くない…!?』
『見たいかも~』とか思いながらも、立ち止まらないよーだ。

パッと買って、ピッって駐車チケットの処理してもらったら、
サッサとドトール行くんだからっ。
いやいや、前払いしてるから、パッ、サッサで、ピッか。

 でも、結局 パッ、サッサ、ピッとはいかなかった。

この一年興味深く向き合ってきたことに関連した本をまず手にとってパラパラ…。
『読みやすそう…、でも同じ様なの持ってるな…(全く同じかも…)』
(そういうこと)ありえる…、止めよう。
反対側には塊で好きな作家の本が…。 しかし、これも止めておこう。
いつもなら即買いしてしまうところをそうさせなかったのは、先ほど決意したから
ではなく この一ヶ月、買って読めていない本がすでに数冊あるからだった。

後ろ髪を引かれる思いでそこを離れた。
そしたらまた先ほどの作家にバッタリ。今度は違うタイトルの新書。
上がるぅぅぅ~(↑↑↑)
『やっぱり、買えってことだよね~?』(誰に確認してんの?)
さらにそこは、テーマに沿って人気ランキング順に並べられているコーナーだったから
他にも面白そうなのがいっぱいあったけど そんなのはガマンガマン。

そして、もう一度だけ、さっきの文庫と天秤にかけてから一冊に絞って、
レジへ向かうとき 何故だか誇らしいような気持ちになっていた。(何で?)
我慢も難しい選択も人生には付き物。
二冊→一冊。 いい選択をした。 さぁ、早く読もう。

お財布からお金を出すとき、『お客様控え』の紙を見てようやく我に返った。
あれあれ、その本だけを買いに来んだった…、さっきまで…。
結局二冊だ。

 コーヒーを飲みながら、読んだのは衝動買い(あえて)した方。
しかも、自分が思っているより長く書店にいたらしいことは
半分も読めなかったことからも明らかだった。

 頂いたありがたい時間。
効率よく使えはしなかったかもしれないげど、なんか楽しかった。
この感覚…。
自分が死ぬとき、それまでを振り返って 同じことを思えたらいいなぁ…、
約束の場所に向かう車の中で、そんなことを考えていた。

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